ミラーニューロンで神になる

 

ミラーニューロン(英: Mirror neuron)とは、霊長類などの高等動物の脳内で、自ら行動する時と、他の個体が行動するのを見ている状態の、両方で活動電位を発生させる神経細胞である。他の個体の行動を見て、まるで自身が同じ行動をとっているかのように"鏡"のような反応をすることから名付けられた。他人がしていることを見て、我がことのように感じる共感能力を司っていると考えられている。(wikipediaより)

 

ミラーニューロンによって、私たちは、他者の感情を自分でも感じることができます。

他者の感情を、自分が感じているように感じるのです。

たとえば、悲しんでいる人を見て、悲しい気持ちになったり、怒っている人を見て、自分もイライラしてきたりすることなどがそうです。

もらい泣きという体験や、共感という現象も、ミラーニューロンが働いた結果だとも考えられます。

 

一般的に、女性の方が、悲しいシーンを見て涙を流すことが多かったり、他者の怒りに反応して一緒に怒ったりすることが多いです。

これは、ミラーニューロンの発達には性差があり、女性の方が男性と比べて、ミラーニューロンが発達しているという証拠になるのではないかと、精神分析医の岡野憲一郎氏は言います。

 

女性は押しに弱いという話をよく聞きます。
「好きと言われたら好きになってしまう」

と何人かの女性から聞いたことがあります。

(男性からはあまりそのような話は聞きません。)
相手から好きという感情をぶつけられた時、女性はその発達したミラーニューロンによって、感情が動かされてしまうのだと思います。

 

上のことと関連して。

世の中には、対したときに、否応無しにこちらの感情が揺さぶられてしまう人がいます。

それがプラスに働けば、人気者(人を惹きつける人、モテる人)になるし、

それがマイナスに働けば、疎まれる人(人から避けられる人、嫌われる人)になります。

それも、ミラーニューロンが働いた結果なのかもしれません。

 

それは、

もし、自分の中で、憎しみの感情を劇的に高められる人がいるなら、相手もその憎しみの感情に引っ張られてしまうことがあるということ。

もし、自分の中で、 愛の感情を劇的に高められる人がいるなら、相手もその愛の感情に引っ張られてしまうことがあるということ。

つまり、自分の感情を自由自在にコントロールできれば、それは相手をコントロールできるということです。

 

感情コントロールというと、一般的には、高ぶった感情を抑えることを指しますが、

逆に自分の感情を、劇的に、自在に、高めることを得意とする人たちもいます。

そのような人たちは、他者をコントロールする術を身につけているとも言えます。

大勢の他者を扇動する人、神として崇められる人、人たらしと言われるような人、そんな人たちは、自身の感情を自在に、劇的に、高めることを得意とする人が多いような気がします。

 

だからと言って、僕が、同じように、自身の感情を劇的に高めようと思っても、それができるわけではないし、別に他者をコントロールして自分が神になろうとも思わないけれど、少しだけ、そんな人たちが羨ましくなるときはあります。

そんなとき、僕は、その羨ましいという感情を、瞬時に抑えます。

 

僕は、自分の感情を懸命に抑えながら、

相手のミラーニューロンを活性化させないような訓練を、

神にならないための訓練を、

日々、行なっているみたいです。

 

それが、僕にとっての、修行みたいです。