2021-10-01から1ヶ月間の記事一覧

(予告)マジョリティのためのLGBTの説明書

新連載マガジンLGBTという言葉が市民権を得て久しい。LGBTに関する書籍も書店に山のように並んでいるし、LGBTを特集する番組も少なくない。ここでは、テレビで特集されるよりももう少し詳しくLGBTについて取り上げたい。そして、LGBTの人たちに提供される治…

社会が不用と判断するものを掬い取るカウンセリング

社会の流れに沿うように、心理療法やカウンセリングの世界でも、エビデンスや目に見える結果が求められるようになっている。心理療法だったりカウンセリングの世界というのは、有象無象が混在しているという現状がある。そのような現状をふまえて、自分たち…

子どもたちの問題行動をどう捉えるかという話

私は基本的には、問題行動を起こしたくて起こしている子どもはいないと思っている。子どもたちの問題行動は、子どもたちのこころと環境との間、あるいは子どもたちのこころと考えの間に、何らかのひずみが生まれた時に起こるものだと思っている。こころと身…

不二子さんの箱庭から考えたこと〜「普通」の人のための箱庭療法の説明書【事例編】⑥〜

来談の経緯不二子さん(仮名)20代女性 小学校教諭相談室で、ある場面緘黙の子どものセラピーをしていた。不二子さんはその子の担任の先生であった。不二子さんは、何度か子どもと保護者の付き添いで相談室に来ていたが、相談室にある箱庭のミニチュアを見…

行動の問題を起こす発達障害の子どもたちと

発達障害の子どものカウンセリングをすることが多い。ただ、発達障害の特徴についての相談でカウンセリングにつながってくる子はほとんどいない。皆、何かしら行動の問題を起こして、その行動の問題の改善を求めて、カウンセリングにつながってくるのである…

臨床心理士による放課後等デイサービスへのコンサルテーション12

#13~#14 それぞれの道へ、それぞれが療育と関わりながらA事業所に残るスタッフと、新たな場所に移り療育を始めるスタッフ、そして新たにA事業所に雇われたスタッフが混在する中でのコンサルテーション。#13と#14のセッションでは、A事業所がど…

病院の中での臨床心理士の役割

病院で働く臨床心理士には、全体を見る視野の広さが必要である。全体というのは、病院全体でもあるし、社会全体でもある。精神科医の岡野憲一郎氏は、今後期待される心理士の役割として、今後、精神科病院の中での司令塔的な役割を挙げていた。現在の精神科…

心理療法におけるアセスメントについて

アセスメント(英: assessment): 評価・査定・分析 利用者に関する情報を収集・分析し、自立した日常生活を営むために解決すべき課題を把握すること。 (wikipediaより)治療を行う際に欠かせないのがアセスメントである。患者の状態を把握し、課題を見出し…