不登校のこどもとその親たちへ
不登校のこどもとその親たちへ
いろんな偶然が重なり、不登校のこどもとその親たちを支援する事業を立ち上げることになった。
これまでも不登校のこどものセラピーはやってきたし、不登校のこどもの親御さんの相談にも乗ってきた。
けれど、予算がつくような事業を自分で企画して立ち上げるというのは初めてのことでもあり、少し戸惑っている。
頭の中を整理するために、このnoteも活用していきたいと思う。
大きな目的としては、不登校のこどもとその親が生きやすくなるようなお手伝いをするということである。
それはいいのだけれど、親子がどのような状態になることを目指して、どのようにアプローチするかということを明確にする必要がある。
個人的には、「学校に行かせる」ということをゴールにしたくはない。
なぜなら、カウンセリングによって、不登校のこどもを学校に行かせることなんてできないと思っているから。
カウンセリングを受けることで、少し元気が出て、あるいは自分のことが少し理解できるようになって、結果学校に行けるこどももいるかもしれない。
けれど、それはいろんな要素が重なってたまたま行けるようになったというだけで、それがカウンセリングの効果だと声高に言っていいのかという疑問はある。
カウンセリングを受けても学校に行けない子というのは必ず存在する。
そのような子に対して、「学校に行かせる」ことをゴールとした場合、カウンセリングを重ねれば重ねるほど、こどもも、親も、カウンセラーもつらくなってくる。
カウンセリングの時間がただのつらい時間となってしまうなら、それは誰にとってもメリットがないことであるし、むしろ悪影響となる可能性も否定できない。
だから、私は、目指す状態像を、「こどもが今より少し元気になって、親も今より少し元気になって、そしてあわよくば、親がこどものことを少し理解できるような状態になる」ことを目指したい。
そのために、カウンセリングを行いたい。
具体的なアプローチとしては、以前少しこちらでも書いた親子箱庭療法を実践できないかと考えている。
「こどもや親が元気になった」ということと、「親がこどもを理解できるようになった」ということを、どうやって測るかという問題はあるけれど、何か良い尺度を見つけたら、それで効果を測定してみようと思う。
ただ、親のニーズとしては、やっぱり「学校に行かせる」ことが強く存在していると思うので、そこをどう話し合っていくかということも課題である。
課題は山積みだけれど、少しずつクリアにしていきたい。