2022-06-01から1ヶ月間の記事一覧

良くないことの意味

話を聞くことで はじめはよくわからなかったものが なんとなくわかってくる。あるいは わからないこと自体が あまり気にならなくなってくる。そんな状態の時は、 目の前のクライエントに、 真摯に向き合えていると感じる。「クライエントのことがよくわから…

役に立たない「他との違い」

個性的になればなるほど、「社会」との距離は開いていく。「他と違う」ということは、「希少性が高い」ということであるから、社会的な価値を高めるということが言われたりするけれど、それはその「他と違う」ことが、社会的に役に立つと判断された場合に限…

なんとかしようと思わない

あたりまえのことだけれど、 「自分の力でどうにかできるかもしれない」と思うとき、 人はどうにかしようとする。「自分の力ではどうにもならない」と思うとき、 人はどうにかしようとはしない。「悩み」には、どうにかできる悩みと、どうにもならない悩みが…

元気にするというシンプルな軸

元気がない人を、元気にすることがカウンセリングの目的であるという考え方。自分が表現したことを、他者に認められることで、精神的エネルギーは充足する。だから、カウンセリングでは、クライエントに表現をさせ、カウンセラーはそれを認める。カウンセリ…

「見つけてほしい」から「隠す」

「隠す」ということ「隠す」ということについて考えてみたい。こどもとの臨床をしていると、「隠す」ということがテーマになることが多い。けれど、「隠す」というのは一体どういうことなのだろう。改めて「隠す」ということについて考えてみたいと思うよう…

生きることとネガティブ・ケイパビリティ

ネガティブ・ケイパビリティネガティブ・ケイパビリティ、それは、事実や理由をせっかちに求めず、不確実さや不思議さ、疑惑の中にいられることです。 John Keats(詩人)事実や理由、パフォーマンス、エビデンス、そんなことが求められる社会で、ネガティブ…

心で心を思う

自己心理学のハインツ・コフートは、生まれたばかりの赤ちゃんに「自我」は備わっていないけれど、養育者が赤ちゃんを「自我」を備えた存在とみなしてかかわることで、赤ちゃんの「自我」は育つと言った。生まれたばかりの赤ちゃんに「こうしてほしい」とい…

主体性を奪う質問

2種類の質問質問には2種類ある。 質問者が答えを想定している質問と、そうでない質問である。誘導のための質問質問者が答えを想定している質問は、誘導のための質問である。誘導や洗脳などに用いられる質問は、質問というかたちをとってはいるけれど、それ…

間に挟まりながら

同調圧力と競争圧力社会には、同調圧力と競争圧力が存在する。同調圧力みんないっしょ。 みんななかよく。 出る杭は打たれる。 私たちは、このような言葉によって圧力をかけられながら生きている。 つまり、同調圧力の中で私たちは生きている。競争圧力一方…